甲戌・乙亥の人の運命論を、やさしく読み解く
「日座天中殺」とも呼ばれます。このツールと教科書では「日座中殺」に名前をそろえています。
宿命天中殺のひとつ「日座中殺」は、六十干支のうち 「甲戌(きのえ・いぬ)」と 「乙亥(きのと・い)」の2つの干支だけを指します。
そして大事なルールがあります。この2つが「日干支(生まれた日の柱)」に出たときだけ、日座中殺として扱います。
なお、甲戌・乙亥という干支そのものが天中殺なのではなく、天中殺の現象を強く受けやすく、現実の形にまとまりにくいという特色を持つ、という意味です。甲戌は「陽」の現象に強く、乙亥は「陰」の現象に強くあらわれます。
甲戌・乙亥はどちらも 申酉天中殺のグループです。申酉は方角でいうと「西」。つまり西の空間が欠けています。
さらに、天干の 「甲・乙」は「東」の空間です。ですから日座中殺は、東と西の両方を除いて読み解く必要があります。残るのは中央=「現在」だけ、という形になります。
※「東(未来を見通す力)」と「西(まとめ上げる力)」が現実の形になりにくく、「中央(現在)」が主役になる、というイメージです。
東(未来を見通す力)と西(物事をまとめ上げる力)が欠けているため、この2つが現実の形として安定しにくいとされます。これは「精神的に弱い」という意味ではありません。心の力はあるのに、現実の“形”になりにくいだけ、という捉え方をします。
そのため新しいことを始めるとき、長い先の見通しが浅くなりがちで、目上や周囲の意見を参考にしようとします。ただ「東(未来)」が欠けているぶん、残る現実は「中央=現在」のみ。助言を聞いているようでいて、実際は自分の意志の強さ・頑固さが強く出やすいという面があります。
望まなくても、仕事の中に親・兄弟・親類縁者が自然と関わってくる形になりやすいとされます。これは打算や戦略ではなく、本質が精神の世界にあり、心の中に純粋さを持っていることのあらわれ、と読みます。
何かに取り組むとき、「今」というその瞬間に、すばらしい才能を発揮します。ふつう人は「現在の積み重ね」が人生の重みになると考えますが、日座中殺では“現実的には”その積み重ねの感覚が当てはまりにくいとされます(精神面ではまた別の話です)。
今の努力が次の瞬間に過去になると、積み上がるというよりいったん消えていくように働く——だからこそ、常に新しく前へ進み続けます。人生が止まっているのではなく、むしろ「活動的・行動的な人」と評価されるのはこのためです。過去が消えるとき、人は速く前進するエネルギーを持ちますが、その特色がとりわけ強い、というわけです。
女性の場合、生まれた家から離れがたく、人生の長い時間、親・兄弟姉妹の影響を受けやすいとされます。男女とも身内には、ある面で優しく、ある面で強くとらわれてしまうという状態が生まれます。そのため女性は、環境の大きな変化がない限り婚期が遅くなりやすい傾向があります。
日座中殺の女性の結婚運は 「反華運型(はんかうんがた)」と呼ばれ、独特のパターンになりやすいとされます。若い頃に結ばれにくい相手との交際が生まれやすく、精神的な葛藤を経て、やがて穏やかで普通の結婚生活に入る、という流れです。
これは、配偶者の場所が「西」、恋人の場所が「東」で、その両方が欠けているため、順当な恋愛がそのまま結婚に結びつきにくい、という理屈です。東(未来)への希望をいったん手放したようなときに、かえって結婚運が生じてくる、と読みます。
判定は日干支(生まれた日の柱)だけを見ます。日柱が甲戌または乙亥なら日座中殺です(この2つは必ず申酉天中殺になります)。
| 年柱 | 月柱 | 日柱ここだけ見る | |
|---|---|---|---|
| 例 | 戊子 | 甲寅 | 甲戌日座中殺 |
日柱が 甲戌(または 乙亥)=日座中殺。天中殺は 申酉天中殺。
※もし甲戌・乙亥が年柱・月柱に出た場合は、日座中殺ではなく「異常干支」として別に扱います。